水耕栽培を利用してベランダで大量の野菜を収穫するDIYの試み 植物栽培

2012/01/09
■水耕栽培を利用してベランダで大量の野菜を収穫するDIYの試み植物栽培(23)】
↓ベランダに作った水耕栽培装置


↓水耕栽培装置で作った野菜を使った生野菜とスモークサーモンのパスタ。収穫直後の野菜がシャキシャキしていて、スーパーに並んでいる野菜がぐんにゃりした状態なのが分かった。

まだ色々と試行錯誤中で、今後も改良する予定だけど個人的メモな意味も込めて紹介します。
現在の設備で100苗程度の野菜を水と肥料を2週間に一度補給するだけで完全放置で栽培可能です。種を植えてから収穫まで2ヶ月としても1日1苗は食える計算。


↓収穫例です。上がサンチュ(成長途中)、下がベビー大根(食べ頃)。写真はありませんが、その他にはミニニンジン、小松菜、クレソン、ルッコラ、ほうれん草、薬味小ネギ。などを育てています。ベビー大根は早く大きくなって生産性では一番だね。水耕栽培で育てるコツは専用の液体肥料(後述)を濃度を守って使用すること。成長スピードと植物の状態がまるで違います。




↓栽培はホームセンターで500円程度で売っているプラケースの中で行います。ケースの底の隅に13サイズの塩ビパイプとゴムパッキンで写真のようにパイプを通します(使用した部品は後述)。穴開けはハンダごてで行いましたが、溶けたプラが凹凸になるとゴムパッキンのすき間から水が漏れるのでドリルで開けることをオススメします。



↓その他の水の配管部分です。写真に写っている20リットル水タンクの中に熱帯魚用の水中ポンプが沈められています。水中ポンプからは水を熱帯魚用の16mm/22mmチューブで引き出し13サイズの塩ビチューブを伝って上のトレイに水が送られます。そのままではポンプの送水量が多すぎるので途中で水量を調整するバルブ(写真中、赤いバルブの部品)が設置されています。
水タンクに沈められているポンプの電源は室内から防水ケーブルを使ってエアコンのダクト部分を経由して接続しています。当初は窓のすき間ケーブル(楽天)を使用するつもりだったのですが、何故かすぐにヒューズが飛んでしまい断念しました。(すきまケーブルのキャパシティー30W、水中ポンプは20Wなのですが・・・・)、また、漏電に備えて引き出した電源に漏電遮断ブレーカー(楽天)を設置しました。ポンプはタイマーを使って2時間ごとに15分のみ動きます。電気代は1ヶ月で30円ほどの計算です。

野菜の個々の苗を育てる鉢は100円ショップなどで買っても良かったのですが、以前、WindowFarmを作った時に余ったペットボトルの下半分(笑)を使用しました。底にハンダごてで3カ所ずつ小さな穴が開けられています。


↓ハイドロカルチャー用の発泡土を入れたところ、水耕栽培にした理由は虫と戦うのが嫌だったからです。これまでにも簡単な家庭菜園は楽しんでいましたがこまめに水をやる暇が無いのと、アブラムシ大量発生でうんざりしてました。あとハイドロカルチャー用の土は収穫の時にこびりつかなくて収穫時に洗う手間が減り楽です。
ペットボトルを使う時のコツですが、風に煽られた野菜の苗がペットボトルの上端にあたり傷むため、ハンダごてで上端を溶かしてなめらかに丸めると良いです。
発泡土はアイリスオーヤマの中粒径(楽天)が5リットルで500円程度で激安なのでこれを購入。


↓芽が出たところ、冬なので発芽までは室内で行い芽が出たら外の装置に移します。現在外の気温は10℃以下ですが前述した野菜は問題無く育っています。


↓現在の全景、トレー6つに合計100苗程度です。上下2段になっていて床面積は3トレー分。この設備を作って数ヶ月なのでまだ様子見ですが、本当に順調に収穫出来るならこの4倍ぐらいの規模に増やす計画です。日当たりはそこまで良くありませんが十分食える野菜が育ってます。本当に食費削減を考えるなら、うちのベランダなら現在の8倍ぐらいの規模も可能かと。水耕栽培の肥料入り水の循環系を拡張して今行っている葉物だけでなくトマトなど生産効率の高そうな野菜を循環系に入れる事も可能かと。


↓上のトレーの様子。解決すべき問題が1つあります。それは肥料入りの水に藻が生えて緑色になってしまうことです。(^−^;、肥料が無駄に消費されるし、ポンプが詰まりそうですが、解決方法が無い・・・・。

↓下のトレーの様子。上のトレーから流れ出た水が写真の一番奥に見えるパイプから流れ込んで来ます。下のトレーの水は同様に塩ビパイプの穴から流れ出てチューブを経て水タンクに戻されます(一番最初の写真が分かりやすい)。


今後の改良ポイント
  • 貯水タンクが20リットルでは不足(2週間は持たない)。60リットルは欲しい。
  • 水に藻が生えるのを極力抑制する工夫(貯水タンクを遮光、ポンプが動いていない時は栽培用トレーの水が無くなるようにする、藻を除去するフィルター部分を設置)
  • 藻や生ゴミを肥料化する処理層の設置

■ ■ ■ コメント ■ ■ ■

001 [01/09 22:53]へえ:すごいすごい
002 [01/09 23:18]妄想@Dion:藻の対策は金魚のフィルタアーとかどうでしょう?亀用の水中フィルターなんかいいかも。
003 [01/09 23:29]orz★26:ためしてガッテンの再放送で知ったんだけれど、干しえのき茸がすごく美味しいから試してみて。カラカラになっても、煮て戻せばえのきそのもののシャキシャキ感はちゃんとあるし、何よりだし汁が激ウマです。えのき茸をばらしてカゴに並べ、目の細かい洗濯ネットに入れると鳥対策になるよ。手軽だし、この時期は乾燥物を作るのに最適だからぜひどうぞ。
004 [01/09 23:33]えく@UQ:日の当たるベランダ羨ましいのぉ・・・
005 [01/09 23:41]こた:園芸選択の高校生の息子が畑で収穫したというキャベツ、お店で買ってくるものと違って超ぱりぱりでシャキシャキでした。採れたて違いますよねえ。うらやましいです。
006 [01/10 00:17]だね@Ucom:これって南向きのベランダじゃないと出来ませんよね?多分。LEDで栽培もいうほど省エネにならないって聞きますし・・・良い環境でうらやましい〜。
007 [01/10 00:48]ワロタ@InfoWeb:ペットボトル循環からシステムが本格的になっとるw水耕ではないが、サツマイモのベランダ栽培も大量収穫できるらしい。参考になるわw
008 [01/10 01:07]お星さま★2:設計図というか、循環図というか。どんな感じで動作してるのかいまいちわからないのでその辺もうpしてくれるとうれしいかも
009 [01/10 02:49]@Dion:藻の対策に藻類を食べる魚を隙間に飼ってアクアポニックスを作ってみてはいかが?
010 [01/10 02:54]藻対策@Dion:隙間に藻を餌にする魚等を飼ってアクアポニックスを作ってみてはいかがでしょう?


011 [01/10 06:24]gh:料理がおいしそうなので、農家レストランを志向してもいいかも。季節天候に影響されなさそうだし。
012 [01/10 09:15]ななたん:放射性物質の濃縮は気にしない…?ビニール温室+プレコで藻対策できないかなぁ。
013 [01/10 16:03]@Plala:緑の藻が付くのは水泳のプールみたいにカルキを入れればいいんじゃないの?
014 [01/10 20:37]モータは@UQ:起動電流が定格の何倍も必要なので、そこでヒューズが飛んでいるのではないかと
015 [01/10 21:08]Pipe@OCN:これはこれで美味しいのは解るけど、使ってるスーパーに問題はないのか?今時、都会のスーパーでしなしな野菜ってのも。。。
016 [01/11 09:01]まこと@宮崎@OCN:太陽光発電して蓄電した電気で夜もLED電球を灯しておくと大量生産可能?  植物は緑色の光ではなく赤の方が光合成しやすいんでしたっけ?
017 [01/11 21:59]>>016:緑色の光を反射するから植物は緑色なのでしょう? だとしたら、赤色のほうが植物的には吸収しやすい光という事に。
018 [01/12 13:07]unknown:色というか波長によって違う役目が有ったはず。赤は生長促進とか青は伸びていく方向を決めるとか。

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