2010.01.06
オーダーメイドの石材オブジェの注文から出来上がりまで(その3:出来上がり編)
★はじめに
石材で出来た彫刻をオーダーメイドで作ることが出来るのを知っていますが、今回、オリジナルデザインの石のオブジェを制作してもらう機会がありましたので、その全過程を紹介いたします。石材にこれほどの色や種類があり、また自在に加工が可能であることは驚きでした。値段もそれなりですが、風化のほとんど無い石のオブジェをこの値段で作れることは知っておいて損は無いと思います。今回、石材店さんに協力してもらい仕事場まで見せてもらいましたので、出来上がりまで3回に分けて紹介します。
今回の石材イチゴのオブジェは中国での加工を行います。その1で製作した粘土のモデル見本を中国の加工業者に送り制作してもらい、日本に輸入し国内で細かい手直しをして完成となります。この分業によりコストを下げることが出来ます。今回、その1でも示したように20万円で制作してもらいましたが、すべて国内で加工する場合だと40万円ぐらいになるとのこと。
それではお願いして中国で製作時に撮影してもらった製作過程の写真を紹介します。これは貴重!
まず最初は石のブロックから始まります。イチゴ本体のピンク色の石のはずですが、この状態では白っぽく、うっすらとピンクがかっている程度。表面に石の粉塵が付着しているためでしょうか?。石は30cmを1ブロックとして扱うそうで、これは60cm四方のブロックということかもしれません。
石の表面におおまかに付けた目印を元に荒く削って大まかなイチゴの形に削ります。
ヘタ側から見たところ。今回はイチゴ本体とヘタの部分を一体形成させます。
さらに細かく削り、立体的なイチゴの形へと加工していきます。
ヘタ部分も大まかな形をさらに細かく削っていきます。お鍋のフタみたい。
ここから、さらに微細な加工をする道具で細かく石を削っていきます。石の粉塵のため、全体が白っぽくなっています。
もう立派なイチゴです。石材加工というと直角に切れば良いお墓を想像しがちですが、この加工は完全に芸術の世界です。種の部分のくぼみが大変そう。
ヘタ側から見たところ。ヘタの中心から綺麗にヘタの部分が作られています。たとえ加工道具が手元にあったとしても、技術的にというより芸術的に僕には無理です。
表面の粉塵を取り除くと、イチゴ本体の、ほんのりピンク色が顔を出します。
イチゴ本体部分は磨き加工、ヘタ部分はサンダー加工(紙ヤスリのように荒く削る)とすることで、1つの石で2種類の質感を実現出来ます。ヘタ部分が少し白っぽく見えます。
別に製作した黒い土台に設置。この黒い石はよく見る感じの石材ですね。
その1で指定したフォントで××農園と機械で掘っていきます。中央の赤く光る点が彫っている部分、CO2レーザーによる加工かな?
出来上がり、パソコンで見る美しいフォントそのままに文字が彫られました。本当に自由自在ですね。これなら何でもありかも。
ここからは国内に輸入され手直しされた後の写真です。台とイチゴ本体を合わせて完成。大きさの比較にケータイ(ウィルコムBAUM(WX331K))を置いています。※農園の名前部分は隠しています。
違う角度から見たところ。美しい♪
ヘタ側から見たところ。加工段階よりさらにヘタの部分が立体的にリアルに加工されています。
いかがでしたでしょうか?要は石材は様々な色があり何でも製作可能なのです。石材店の人に聞くと、このような変な石材オブジェのオーダーはよくあるとのこと。「何だって作っちゃうぞ」という勢いを感じました。
ちなみにオーダーメイドなら好きなキャラモノの石像も単なるデザインとして扱い製作することは不可能では無いけど、その場合は国内での加工になるそうです。中国で加工しても輸入時に何か他人の著作物であると確認されると税関通らないらしい。
アニメのフィギュアとか精巧な製品がよくありますがアニメ好きの石材店でも現れたら大ブームになるんじゃないか。とか妄想してしまいます。だって好きなアニメキャラが人類が滅亡した後も残るかもしれないんだよ(笑)。古代の石像も同じようなものなんでしょうね。俺には萌え系フィギュアの趣味は無いので分からないが精巧な石材のタチコマとか売ってたら買っちゃう!
アニメの話に脱線してしまいましたが、これだけの加工が可能なことを考えるともっと様々な石材のオブジェを街中で見かけても良い気がします。あなたの会社のシンボルの石材オブジェとか作ってみては?
おしまい。
Category:石のオーダー石材作り
■ ■ ■ コメント ■ ■ ■
いいっすね!=3
001 [01.06 04:11] :数千年後に石の苺が発掘され、昔は苺が神聖な物と見られていたとか苺好きな人のお部屋のインテリアだったのだろうとか言われるんですね。 ↑(1)
002 [01.06 07:55]abc@YAHOOBB:まぁ、実際キャラモノを国内加工でも売っちゃったら違法ですけどね。ちなみに中国加工でも運が悪くなければ抜けてきます。運が悪ければ、粉々に破壊されます。電話があり、対応者の(そのキャラとは別物であるという)言い訳が良ければ破壊されずに抜けられる事もあります。 ↑(1)
003 [01.06 08:08]おお!@PLALA:柔らかくジューシーな苺が硬い石で造られている妙な感覚が面白いww ↑
004 [01.06 10:51]ben@INFOWEB:ヘタの部分の作りに感心。 ↑
005 [01.06 11:32]南の島のフローネ@PRIN:水に浮くフロートオブジェとかよさそう ↑
006 [01.06 12:17]mako★15:粘土のモデル見本を中国の加工業者に送り、完成品を日本に輸入し、それでも国内でするよりもかなり安く済むんですね。 ↑
007 [01.06 12:59]匿名希望@ASAHI-NET:どの写真までが中国加工ですかね? ↑
008 [01.06 13:12]通@INFOWEB:ジェイソンさんの、対抗キャラこないかな?w ↑
009 [01.06 15:17]ごめんなさい:一瞬、巨大な「へぇ〜ボタン」に見えました。20へぇ〜で許してください。 ↑
010 [01.06 20:32]あ:作りが可愛いな。親御さん喜ぶと思います。 ↑
011 [01.06 23:19]p@OCN:重さはどのくらいなんでしょうね〜 ↑
012 [01.07 00:03]>>001:あなたのコメントを読んで・・・ 第3次世界大戦後に原始時代に戻った人類がこの石の苺を発掘する→古代文明を崇拝していた彼らは、古代文明では苺は神聖な食べ物として扱われていたと勘違いする→苺教誕生・・・ なんてつまらん想像をしてしまったw ↑
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